とりあえずの国語力-1
「”とりあえず”で勉強できる手軽さ」の説明にひかれて読んでみた。文章本は読むに難しく実行するのに手間がかかる、過去何冊か文章本を読んだ感想である。
この本は確かにお手軽。ややこしい手順がなく、直感でたどっていける。テーマ→アイデア→まとめる→直す→フレームワークと論理的な章立てで作られている。各章も大事なことのみ記載されている。
文章を書くのは苦手意識があった。改善するために小論文の書き方みたいな本をいくつか読んでもいまいちピンとこない。手順はわかっても実際の作業に入ると、順番に振り回されてアイデアが文章にならない。
この本を読んで気づいたことは、文章を書くときに目的を考えていない。単純なことだが、重要。ゴールがわかっていなければその方向には向かえない。手順がわかっても文章が生まれない。
まず「テーマを決める」、じぶんが書くことは何か明確にする。
- 書きたいことはなんですか
構えて「テーマ」を設定しない。キーワードもしくは範囲だけ明確にする。大事なのはテーマを書くこと。ゴールが決まり次のステップが見えてくる。
次に「キーワード」を書きだす。アイデアを広げるステップ。キーワードにする理由は敷居が低いから。ここで「S+Vのフォーマットでうんたらかんたら・・・」とやるとアイデアを出すのに疲れる。一言でよい。数を出していく。
読む人が誰かを理解する。テーマとキーワードは自分が書きたいこと。かしこまった言い方をすると消費者を理解して、はじめて文章の方向性が決まる。専門家に簡単な話題を振っても時間の無駄になるだけ。子供に難しい単語を羅列してもつまらないだけ。
- 年齢層
- 性別
- 地域
- 専門知識
- 学歴
- 職業
- 趣味
- スタイル
質問することでキーワードが文章に近づく。キーワードは文章ではない。膨らませることで文章にするための材料が出来上がる。質問により自分がわかっていないことを意識づけし調査を進めることができる。「調査」は時間がかかるプロセスである。自分がわかっていなことを一覧にし優先付けすることでを効率よく進める。
- ・が・どうした
- 誰が
- いつ
- どこで
- 何を
- どのように
- なぜ
「補う」ことで質問が文章に近づく。「誰が」「何を」「どうした」この3つは文章の基本である。いづれがかけても読者に推測を強いる。文章と話すことの違いはコミュニケーションの手段が限定されていること。話ているときは身振り・手振り・表情・抑揚で情報が補われている。文章は言葉だけ、前提知識外の情報はすべて補う。
「かかり」を明確にすることで文章をひとつの意味だけでとらえることができる。2つ以上の意味でとらえる文章は読み進めていると誤解が生じる。誤解が積み重なれば間違った情報が与えられる。
ねじれをなくす。長い文章を読んでいると理解できないことがある。多くは「ねじれ」。ねじれがあると無意識のうちに”何を”書いているかを理解することに労力を使い、文章について深く考えることを妨げる。
文章からあいまいな部分をなくすことのメリットは2つある。
- 読者により取り方が変わらない
- 調査を進めるモチベーション
明確にする
- 数で表現
- 数で表現できなければ範囲で表現
- 定義をほどく
- 比喩
常識を統一する
- 文末をいいきる
- あいまいことば
- 一般的表現をつかう
- 専門用語をなくす