定義するということ(1)

前回は英語のReadingがどれほど難しいのか(あるいはどれほど簡単なのか)デモコースの一文を例にとって考えてみました。

今回はその逆にWritingについて考えてみます。

MBAコースを受けるときに英文エッセイはある程度英語が得意な人にとってもなかなか難しく感じられます。しかし私は英文エッセイは慣れだと思います。
英文エッセイを書いていくときのステップはおよそ以下のようになるかと思います。
・質問の分析
・全体的なエッセイの構成
・各部分のフォーマット
・論理的にあっているか検証
・文章を書く

英文エッセイに苦手意識を感じるのは次に理由によると考えます。
・質問の意図が分からない
・質問の意図に対してどのような構成にすればよいか分からない
・部分的な文章のフォーマットがよく分からない
・英単語の不足

簡単な問題を考えながら、英文エッセイの基本的な考え方を見てみます。

Essay Question.
"Define Car".

英文エッセイにでよく出される問題の形式が、動詞+英単語です。上記は日本語訳しますと"車を定義せよ"という問題ですが、似た例としては以下のようなものがあります。
"Discuss effective mission statement"
"Compare Cooperate and Business level strategy"

またケーススタディとしてA4で一枚ほどのCaseを読んだ後に、上記のような問題が出されることもあります。

まず質問者の意図を組まなければなりません。質問が自分にとってはあいまいではあっても、そこには質問者が予期している回答があるはずです。それを無視してはどんなによい文章を書いたとしても点数が与えられることはないでしょう。

"Define Car"
この問題では"車を定義せよ"と述べていますので、質問者の意図としては"車がどんなものであるかを説明せよ"ということが考えられます。よって答えはその意図に沿いますので、回答者が書いた答えを読むことにより、車がどんなものであるかを知ることができなければなりません。

ここで例えば車に対して知識が豊富な回答者がいて、ベンツとロールスロイスの細かい違いを述べたり、トヨタGMのマーケットシェア争いについて述べることは無意味といえます(もちろん、全体的に説明する中で必要に応じてそのような回答をするというのはありだと思います)。

車についての知識がない人に車という概念について教える、あるいは車についていろいろな考えを持っている複数の人の車の概念を統一するのが”定義する”という動作の目的ですから、個々の車の違いを詳細に論じても全体的な概念に結びつくことはありません。

すみません、次回に続きます。