数学は必要か

MBAプログラムは文系か理系かといわれれば、文系の学問といえます。

ではその文系の学問では数学はまったく必要ないのでしょうか。
どの程度の数学をイメージするかにもよりますが、
「数学的能力」+計算能力は試験をテキストを読んだり、テストに合格するために必須です。

ここでいう「数学的能力」とは計算する能力というよりも「論理的」に解答を導く能力です。変な話ですが、エッセイに正解はない気がします。
ただ前提から結論まで一貫性がなければ、そのエッセイの英文がどのようにすばらしくても解答としては成り立ちません。難しい単語(Academic English)を使わなくても、論理的に一貫性があれば高得点を取れる可能性はあります。

計算能力は、最低限の四則演算です。難しい計算をするというよりは長い計算が多いので、正確さと検算、さらにテストではかぎられた時間しかありませんので、速度が求められます。

各教科毎にどの程度の計算能力が求められるか見てみます。

・Accounting
 計算問題が比較的多いのが、Accountingです。それほど難しい計算はないためによい成績がとりやすいと思われます。
=B/S, P/LからFixed Assetなどの科目、FIFO/LIFOベースのInventory evaluationを計算する問題。
=Cashflowの変化を求める問題。
=ROI/ROA/Inventory turn-overなどの指標を計算。

・Economy
計算問題はほとんどないのですが、グラフの読み取り、経済理論の正しい式の選択問題などがあります。
=需要と供給の関係の正しいグラフ曲線を選択する。
=経済的効果が最適なときのMarginal UtilityとMarginal Costの関係

・Finance
Finance独自の考え方の計算問題がでます。慣れるとれほど難しくはありません。
= 単利と複利の違い
= Discount Cashflowの計算
= Investment/Paid interest/Return/forward rateの関係
= WACC/NPV/IRRの計算

・Project Management
計算問題が一部のモジュール( Scheduleの計算, Critical Path/PERTなど)で出題されます。

Financeでデリバティブに関してはテキストにブラック-ショールズ方程式が載っていますが、問題にでる際には計算しやすくなっています。
全体を通していえることは、根本的な概念さえ理解していればそれほど難しい計算はありません。

計算式も一つの説明文としてみていけば苦手意識もなくなるのではないでしょうか。